アサギマダラ幼虫越冬・羽化観察記録
2021年12月~2022年5月
愛知県春日井市廻間町「築水の森」
(1)「築水の森」の位置と環境 ①アサギマダラのデータ ②春日井市でのアサギマダラの生息状況 ③春日井市でのアサギマダラの生態写真
(4)アサギマダラ幼虫の越冬について |
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②「築水の森」のある春日井市東部丘陵 ③「築水の森」の特徴 〇築水の森の地図 |
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④「築水の森」のキジョラン 「築水の森」の野草園の近くに、1本だけキジョランがありますが、人工的に植栽されたものです。 |
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<特徴> <名前の由来> <備考> <食餌植物としている蝶> |
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ほぼ市内全域で、春から秋まで見られる可能性がありますが、山地の方が頻度が高く、丘陵地や平地では稀です。市内でも東部丘陵でキジョラン等に産卵することが知られていますが、春に北方や標高の高いところに移動し、秋になると南方へ長距離移動する習性があります。しかし、その途中で平地へ立ち寄ることがあるので、その時に平地でも観察できる可能性があります。成虫は、ヒヨドリバナ、ヨツバヒヨドリなどの花を好み、地表でも吸水します。 |
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アサギマダラ♂(タテハチョウ科) 2019年10月10日午前、西尾町で撮影 | |||||||||||||||||||||||
アサギマダラ♂(タテハチョウ科) 2020年10月12日午前、外之原町で撮影 | |||||||||||||||||||||||
アサギマダラ♂(タテハチョウ科) 2020年10月24日昼、築水池周辺(廻間町)で撮影 | |||||||||||||||||||||||
「かすがい東部丘陵自然観察会」の例会に参加して、築水の森の野草園の近くのキジョランにアサギマダラの幼虫を発見しました。幼齢幼虫が5頭と中禮幼虫が1頭確認でき、晩秋にアサギマダラが産卵したものが、孵化したものと思われます。春日井市で、幼虫越冬できるかどうか、微妙な感じなので、今後は定期的に観察しながら、見守っていきたいと思いました。 |
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1月の寒さに堪えられなかったのか、取に食べられてしまったのか、アサギマダラの幼虫は、2頭だけに減ってしまっていました。寒いと食も進まないようで、生き残った幼虫もあまり成長していないように思われました。 |
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寒い日が続いているものの、アサギマダラの幼虫2頭は、しぶとく生き残っていました。しかし、食はほとんど進んでいないのか、ほとんど成長は見られませんでした。 |
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3月になりましたが、まだ寒い日が続いていますが、アサギマダラの幼虫2頭は、まだ生き残っていました。しかし、食はほとんど進んでいないのか、ほとんど成長は見られず、このまま終齢幼虫になって、蛹化できるのかどうか?引き続き見守っていきたいと思います。 |
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①アサギマダラのライフサイクル
越冬可能な地域で、幼虫で冬を越し、5月頃に第1化の成虫が羽化すると北方や山地・高地へ長距離移動し、そこで産卵・羽化します。世代交代し、10月頃に羽化した成虫は逆に南方へと長距離移動し、途中で低地のフジバカマやヒヨドリバナなどで吸蜜し、南方のカガイモ科植物の常緑のもの(キジョラン、ツルモウリンカ、サクラランなど)に産卵するとされています。
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春日井市は越冬できるかどうかの愛知県の北限になっています。しかし、春日井市東部の定光寺駅付近廃線跡「愛岐トンネル群」のキジョランにおいて、愛岐トンネル群保存再生委員会の方から、5月にアサギマダラが羽化したことが有ると聞いています。「築水の森」はそれより約4km北に位置しています。 「フィールドガイド 日本のチョウ」より |
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愛知県春日井市廻間町の「築水の森」のキジョランには、以前にもアサギマダラが産卵し、孵化して幼虫にはなったものの、成長できずに羽化には至らなかったと聞いています。今回、1頭だけでも幼虫越冬・羽化に至ったのは、愛知県の北限での貴重な事例だと思われます。来年以降もアサギマダラが、産卵してくれて、幼虫越冬・羽化していけるかどうか、観察を続けていきたいと思っています。 |
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・「原色日本蝶類生態図鑑Ⅱ」保育社 1983年發行 |
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